札幌南青洲病院 看護部

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札幌南青洲病院看護部長 工藤昭子の やさしさビタミンブログ

畑にまつわるSTORY

この春から、私がお世話になった方に病院の玄関前の花壇のプロデュースをお願いしました。
なでしこ、マリーゴールド、カサブランカ、バラに朝顔、ダリア・・春から秋まで次々に花が咲くような仕掛けになっていて、飽きることがありません。
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欲が出て、病院脇の植え込みもきれいに整えて土を入れ、小さな菜園を作りました。
ししとう、ピーマン、ミニトマトなどを一株ずつ植えて野菜もたくさん収穫できました。

おかげで花壇や菜園を毎日楽しみにしてくださる方が増えました。
草取りなどをしていると、患者さんもご家族の方も、よく声をかけてくださいます。

「今は闘病中だけど、以前は家でたくさん野菜を作っていたんだ。キュウリやトマトがたくさんなって、近所に配って歩いたもんだよ」
「バラはよく観察して、虫や病気に気を付けるんだよ」
経験をもった方の一家言は学びになります。
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夏の終わりの昼下がり、一人のナースがじいっと花壇をみつめて言いました。
「部長がよく話しているのは、この花壇のことだったんですね。いつも出勤の時に通るのに、私はよく見もしないで通り過ぎてました。」
「そう、今は朝顔が見ごろだよ。ときどき立ち止まってみてごらん」
そんな会話をしました。
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彼女はしばらくの間、佇んでじっと花壇を見入っていました。
そしてこんな話を聞かせてくれました。

「○さんは毎日ミニトマトのところに車いすでお散歩に行ってました。日課だったんです。ある日のお食事にトマトがついてて、それがこの菜園で採れたものだと知って、○さん、お膳を見た瞬間号泣していました。笑い泣きしてトマトを食べたんです。毎日トマトの成長を楽しみにしていたけど、まさかご自分の食卓に載るとは思っていらっしゃらなかったんでしょうね。とても感激していらっしゃいました。」

生命の火を燃やし続けながら、野菜の成長と収穫を喜んでくださった○さん。
そしてそのことを私に伝えてくれるナースの感性。
そのナースはひととき、○さんの目になって菜園を眺め、そこで○さんは一体何を見て感じていたのだろうと、追体験しているかのようでした。
ありきたりなコトバでは表現しきれない思いがそのナースからにじみ出ていました。
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花も野菜も素人で、教えていただきながらの1年でした。
水や肥料、草むしり。日々観察し必要な手入れをするのは人を育てることにも通じ、ケアそのものでもありました。
一緒に活動してくれた仲間と、先日「畑の反省会」をランチョン会議で行いました。

患者さん・ご家族・職員同士のさまざまなコミュニケーションが生まれました。
野菜を収穫し、みんなで分け合っていただく喜びも感じました。
花や野菜を育てる、という新しい知識への喜びもありました。
単純に「花壇で患者さんに和んでもらえたら」という動機が、大きな成果につながりました。
ドラッカーの言葉で言うと「予期せぬ成功」の畑でした。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
来年も楽しく畑、やります♫

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来年は、イチゴがなります♫

どんな手帳を使っていますか?

暮れの声を聴くころ、手帳のセミナーに行くことにしています。
きっかけは2年前、ドラッカーを学ぶ仲間から教えてもらいました。
そのころ私は手帳を使わず、スケジュール管理はYAHOOカレンダーで足りていました。

どこでも入力できるので重宝していました。のですが。

仲間から教わった手帳は「マンダラ手帳」http://www.myhou.co.jp/というもので、スケジュール管理もあるけれど、人生をどのように生きるか、を考える手帳だと言われて興味をもちました。
初心者は誰かに使い方をナビゲートしてもらった方がいいと言われ、それでセミナーに出かけることにしました。

そこではいくつかの質問を投げかけられました。

まずウィッシュリストを書く。なんでもいい。来年やりたい、と思っていることをとにかく思いつくままに書き出す。
どんな小さなことでもいい。3㌔痩せるとか、旅行に行くとか。月に一度外食をするとか。

たしか100行くらいあって、私は20個くらいしか書けないのに、周りの人は50も60もすらすらと書いていたように見えました。
そのあと、書いたウィッシュリストを8つに分類して蛍光ペンで色を塗ります。
分類は、「健康」「仕事」「お金」「家族」「社会」「人格」「学習」「遊び」の8項目になっていて、それぞれに自分で色を決めて下さいと先生に言われました。

「健康」は緑のイメージ。

「仕事」は気持ちがアガルようにピンクだな。

「お金」はいつもピーピーだから赤。

こんな感じで色を決めました。そして自分のウィッシュリストを1行ずつ分類していきました。
塗りながら気づきました。
私、ほぼピンク(仕事)の項目しかない・・・。

 

そのころはすべてが仕事中心でした。家に帰っても休みの日も。
週末は常に仕事を持ち帰り、何もしないまままた資料を職場に月曜日戻し、休んだ気もしないまま疲労だけが折り重なっていました。自分自身のセルフマネジメントがさっぱりできてなかったし、休みの日もON/OFFの切り替えができていませんでした。

 

手帳にはそのウィッシュリストを月に分けて実践行動として書き入れていきます。
月を書いたら今度は週の行動計画に落とし込みます。
計画通りに実行できたらチェックを入れます。実行したけどまだ終了していないものは翌週の計画に入れます。

毎週曜日を決めて、今週一週間のフィードバックと、翌週の行動計画を立てることを習慣化します。
私の場合大体日曜日の午後にカフェにこもってこの作業をします。

これがマンダラ手帳のだいたいのあらましです。

 

先生から月間の計画を立てるときに、

「今は仕事のことで一杯でも、月に一度でも「遊び」を意識的にいれましょう」
「8項目の色が必ず月のどこかに入っているようにしましょう」

と言われました。

そのころは「遊び」=オレンジ色 はほとんどなかったのですが、徐々に意識して「コンサートに行く」と書き入れました。書いて、オレンジ色を塗ると、それは楽しみな出来事としてインプットされるので、その日までにこの仕事を終わらせよう、とか、このときはすべてを忘れてうんと楽しもう、とか気構えが変わってくるのです。

それまでは「○○さんと食事」と書いても、それはその時間食事をする、ということの意味しかなかったのだけれど、オレンジ色を塗ることで「○○さんと会ってご飯を食べよう。どこで食べよう。何を話そう」と考えることが、とても楽しみになりました。

 

今年3年目になるその手帳に、今、来年の計画を書き出しています。
なんというか、今のウィッシュリストは感覚的にオレンジ(遊び)の方が多いかも知れません。
オレンジ(遊び)をたくさんするためにピンク(仕事)をしっかりやるよ、という気持で働いています。
というか、仕事も遊びもいっしょくたな感じかも知れません。

 

余白には気づいたこと、誰かが言ったいい言葉、胸が熱くなるような出来事を、なるべくすぐ書き留めることにしています。

自分に合ったいい手帳を使い、実践行動に移す、行動した結果をフィードバックすることは、時間管理になります。
私は「マンダラ手帳」を使うようになって3年、まだまだ修正の余地がたくさんあるけれど、人生の豊かさや密度の濃さは全然以前とは違うと感じています。いろいろな角度から人生を眺め、計画する思考が身に付くと、手帳の形にこだわらないような気もします。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
今年もあともう少しですね。

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右が来年の手帳。赤にしてみました。

病院×アートの可能性とは?

11/29(火)第一回新築移転院内セミナーを行いました。

新築移転事業の成功の為に、「病院」「移転」などをテーマにさまざまなセミナーを開催することになりました。

その第一回目は「病院において癒しの空間をいかに創るか~病院アートの可能性~」というテーマで、「びょういんあーとぷろじぇくと」代表の日野間尋子さんをお招きしました。
日野間さんは病院の中に音楽や絵画・飾り付けなど多彩なアートを取り入れて、病院を快適な癒しの空間にすることをお仕事としていらして、臨床美術士・園芸療法士として国内外で活躍しておられる方です。

 

病院というところは病気やけがを治すところ。それだけでいいの?

 

最近新築された病院は、スタイリッシュで機能的な空間をつくられている所が多いですね。

医学的な思考や技術を持って患者さんの治療を行う病院に、アートは「創造的で柔和な問題解決の場をつくる」と日野間さんはいいます。

とかく私たち医療者は「エビデンスがあるのか」とか「治療成績としてはどれくらいなのか」という成果指標で評価する癖がついていますが、喧々囂々の議論の合間にアートでほっとする時間や空間を持ち、共有できたらそれは「創造的で柔和な」対話につながっていくのではないかと、私は思います。

それは単にきれいな絵を購入して飾る、ということだけでなしに制作者と患者さんと医療者が相互にアートを通じて交流することから始まるものだと思うのです。

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病院にはどこにでもアートの可能性はある

 

日野間さんの語る病院アートは既成概念を破り、病院の外にも中にも天井にも、縦横無尽に空間を使って自由な発想を表現するものでした。

もともとこういうことが大好きな私は講演を聴いていて胸がどきどき。
ああ、これやってみたい。
これもいいなあ。
今、うちの病院でもできるんじゃないか?

などと大いに触発されました。

数年前に訪れたニューヨークの病院では、CT室の壁に海中の絵が描かれていました。

CTのとき患者さんは天井や壁しか見ませんものね。

最近の新しい病院は、最初からデザインも素晴らしいですが、たとえ当院のような古い壁でも、広いキャンバスと考えれば、自由な発想でいろんなことができそうな気がします。

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人の手を通した温かさは病院だからこそ必要

 

当院のあちこちにある飾り付けは患者さんやご面会の方に大変好評で、職員も時々立ち止まって見ている人がいます。
手作りの温かさは見る人の心に染み入り、時に感動の涙をこぼすこともあります。

先日当院で行われた「ボールペン画の世界展」でも、制作者ご本人とご家族、医療者、見てくれたお客さんとの心の交流が深まりました。

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患者さんやご家族にはほんの一時でも病気を忘れさせてくれたり、職員には仕事の合間にほっとする空間だったり、アートが得意な職員は新たな着想を得る場所だったりします。

こういうことが、柔軟な頭と心、癒しにつながり何らかの影響があることを私たちは確実に体感しているのですが、採血データが良くなった、というように成果として表すのは難しいですね。

新病院建設の際には庭園も含めたアートプロジェクトとして、私たちの病院にも取り入れたい要素がたくさんありました。

日野間さん、ご講演ありがとうございました。

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お知らせ, アート> | 更新日:2016-11-30

保育士さんがいてくれるから働ける!(病院内保育所のお話)

 

保育園なしでは成り立たないママさん職員

当院の保育所は平成9年に開設され、来年で20周年になります。
はじまった当初から全職員のために開かれていたと聞き、ここで育った子供たちがたくさんいるんだなあと思いました。

かつて私も自分の子供たちを保育園に預けていました。

子育てしながら仕事をしていた時は、朝家で朝食・着替えと一仕事して、日中は職場で働き、夜家に帰ってからも夕食・お風呂・洗濯と一日中働いていた気がします。

これは今のお母さんたちと変わりないですね。

自分は夜勤明けでへとへとでも、子供は夜保育園で寝てきたので元気いっぱい。そのまま公園に行き、子供を遊ばせながら自分はベンチで居眠りしていたということもありました。

いいコトバも悪いコトバも、多少のケンカも覚えてくるし、賢くなってオムツからパンツにステップアップするのも保育園のおかげでした。

保育士が足りない原因のひとつは・・

ちょっと古いデータですが、平成19年度に病院の保育所を利用している子供は3万7千人(施設数2200)だったのが、平成20年度から急激に保育所の数が伸び、24年度には5万人(施設数2667)となっています。(平成24年度・厚生労働省)。
今はもっと増えているでしょうね。

院内保育所というのはそもそも看護師を確保するためのものでしたが、医師確保対策の一環として女性医師の働きやすい環境整備のため、平成20年から補助金が受けられるようになりました。

昼間だけ、平日だけの保育所と違って、病院職員の勤務はシフト制ですから、当然保育士さんも夜勤、夜勤明けなどで日中足りなくなるので、その分大目に配置が必要になるのです。

病院で患者さんが急変したり、緊急入院があると、看護師が残業になり、保育士さんもそれに伴い残業になります。
不規則な病院ならではの事情ですが、保育士さんが子供たちを安全に守ってくれるから、私たちは安心して働けるのです。

全国で保育士さんが足りないのは、きっと病院設置の保育所が増えたためでもありますね。

もっと安心して子育てできる世の中に

保育園があるおかげで成り立っている病院の仕事・・その陰で保育士さんたちの夜勤や残業につながっていると書きました。
双方がお互いに無理なくワークライフバランスを整えて働けたら、一番いいですね。

地域の中で幼稚園と保育園がドッキングして、夜勤や休日勤務にも対応できるようになったらいいなとか、看護師もそうですが、人数がたくさんほしいところに退職したベテランの保育士さんがパートで活躍してほしいなあとか、考えます。

 

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
子は大人の鏡。未来のすてきな大人を育てよう。

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あなたの青春の一曲はなんですか?

緩和ケア病棟では月に2~3回、生の音楽演奏を聴く機会があります。

水曜日の午後、ボランティアさんが落としてくれる薫り高いコーヒーを飲みながら、音楽療法士さんやフルート&ピアノのデュオの方の演奏を聴くのを多くの人が楽しみにしています。

どの演奏も、昔流行った曲、映画音楽、演歌、童謡、小学校唱歌、などわかりやすく耳になじみある曲が多く、時には一緒に口ずさんだりします。

歌詞のコトバの解説を聞き、「こんなにいい曲だったんだ」と改めて思うこともあります。

 

先日はヴァイオリン&ギターデュオのコンサートがありました。

せっかくなのでたくさんの人に聴いてもらいたくて、他の病棟の患者さんを誘いに行きました。

 

「ホスピスでギターとヴァイオリンのコンサートがあるんだけど、行きませんか?」

「いや、億劫だからいい」

「あら、私が車いす押していきますよ。生の演奏だから行きましょうよ」

「いや、なんか調子悪くて」

 

多少、断られてもひるみません。5分くらいおいて再びトライ。

「ほんの1曲聴いて、いやだったらすぐ帰りましょう」

「そうかい?すぐ帰れるかい?」

「疲れたな、と思ったらすぐ帰りますから」

「それなら行ってやるか」

 

コンサートは、「愛の挨拶」「禁じられた遊び」「ロンドンデリーの唄」など、なじみ深い曲ばかり。

アンコールを入れて40分ほどでした。

みなさん拍手喝采で、いい表情です。

 

先ほどの方も結局最後まで聴いていらっしゃいました。

それどころか

「生の音楽っていいなあ~~感動した」

「長く座ってらしたけど、疲れませんでしたか?」

「時間なんか感じなかったよ」

と涙をこぼして感動していらっしゃいました。

 

音楽療法というくくりで調べると、欧米と日本では表現に違いはありますが、体と心に働きかけて、健康状態の回復や維持、改善のために意図的に働きかけていく、とあります。

音楽を聴くことで平和で安心した気持ちになったり、青春時代を想い起こさせる曲で記憶を刺激し、一時的にでも病気である現在を忘れることができたり、認知症の方にはよい刺激となって心身が活性化することにもつながっています。

 

誰しも曲から想起されるシーンを頭に浮かべて胸がきゅんとなることがありますよね・・

 

今日もこのブログに来ていただき、ありがとうございます。

入院したときに「あなたの青春時代の一曲を教えてください」と聞くのもこれからは必要かも、と思います。010

やさしさビタミンブログを始めます♫

はじめまして、札幌南青洲病院で看護部長をしております、工藤昭子と申します。

平成28年1月からここへ着任し、もうすぐ1年になろうとしています。
急性期病院でずっと働いてきたので、来た当初はとまどうことも多々ありましたが、それ以上に職員の雰囲気や対話の質の高さに驚きました。

ホスピス緩和ケアというところも、頭でわかっていたつもりでしたが実際に見てみると、なんにもわかってなかったなと思いました。
医療者とはいえ、恥ずかしながらやはり直接体験がないと、わからないものです。

そんな私が言うのもなんですが、ホスピス緩和ケアというところがどんな場所なのか、この病院の日常風景についてなどをお伝えすることができればいいなと思っています。

ほんわかあったかい話、うるっとくる話、ぴりりと山椒の効いた話もあるかも知れません。
ビタミンは量は少なくても体に必要な成分です。AでもなくCでもなく「やさしさ」というビタミンで、ちょっぴり元気になれるようなブログにしたいと思って命名しました。
お時間のあるときおつきあいください。

 

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病棟の飾りだな mナースの作品

札幌南青洲病院 看護部のホームページを開設しました

この度、札幌南青洲病院 看護部のホームページを開設いたしました。
看護部の取り組みや教育体制、看護師の募集情報などを掲載しておりますので、ご興味のある方は、ご覧いただけますとうれしく思います。

「看護部が今こんなことに取り組んでいます」や、「こんな研修会を院内で開催しています」など、
日々の業務風景や出来事なども更新していきますので、今後とも宜しくお願いいたします。

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