札幌南青洲病院 看護部

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2017年8月

朝礼スピーチは気合で行こう

こんにちは。人前で話すのが苦手な看護部長の工藤です。

当院では朝8:30から朝礼を行なっています。
病院という職場なので、現場を離れられない職員も多数いますが、出られる人は出来るだけ出る、というルールになっています。

連絡事項のあと3分間スピーチがありまして、幹部は月に1~2回、所属長は半年に1回、その他の職員は1~2年に一度くらいの感覚で当たります。
スピーチするのが好きな人ってあんまり聞いたことがなく、たいていの人は「いやだな~」と思いつつも根が真面目なので、メモを片手に一所懸命しゃべります。

先日のスピーチはホスピスのナースでした。
姪っ子の1歳の誕生日に親戚が10人以上も集まり、わいわいとお餅を担がせて楽しいお誕生会だったという話からはじまりました。
そして先日の「エンゼルケア」の研修会の話に飛び、自分の仕事「人の死を看取る」ことへとつながり、誕生会も死の瞬間も、愛する人が集まって時間を共有するのが大事なことだとわかり、そこへの援助こそ、私たちにできる大事な仕事だ・・・といういいお話でした。
う~ん 朝から勉強になるなあ~~。

そうこう言っている私も実はスピーチは苦手・・
学生さんの前で講義だとちいとも上がらないのに、朝礼スピーチは心臓がどきどきします。
実は数日前から気が張って、時におなかを壊したりします(笑)。

立場上、いやでもそういう機会はありますから場数はそれなりですが、やっぱり話すより聴く方がいいし、書く方が何度も推敲できるので気が楽です。
ええかっこしいなんですな~。
いつも一度手で書いてまとめてから話すようにしていますが、用意していたのとは違う方向へ行くこともあって・・
しゃべり終わったあとに、いつも自分ひとりだけが裸になったような、恥ずかしさを覚えます。

ホスピスナースは、あんまりにもスピーチのことを考えすぎて、夢にまで出てきたそうです。
夢の中の院長が「もう朝礼スピーチやめよっか」と言ってくれたとか(笑)

でもね、このスピーチで人の考えや新たな側面を発見したりしているのも事実。
この人はこういう趣味を持っていたんだ、とか料理が得意なんだなとか、食べ歩きが好きなんだなとか・・・
なかなかじっくり職員同士が話す機会がないだけに、私はなくなったら寂しいんだよ・・
年に1回だもん 気合で行こう!

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
好きなことをしゃべればいいのさ!(誰も覚えてないから!)

院長は記憶力がよくて、ちゃんと準備してるんだよね。

楽しいところに人は集まる

日本一、幸せに働ける病院を作りたいと思っている工藤です。

2017年7月現在、当院のボランティアさんは登録29名となりました。
いっとき存続の危機があったことを考えると夢のような人数です。
ありがたいことに、今は特別募集をしなくても、ぽつりぽつりと応募いただくことがあって、大変助かっています。

今日はその中の「飾り棚部隊」(注:勝手に命名)の方たちを紹介します。
ボランティアさんの中には「元看護師」さんや「現役看護師」さんが合計7名いらっしゃいます。
「元看護師さん」の場合、現役で働いていたときには時間に追われて、じっくり患者さんに関わることができなかったけれども、今はゆとりを持って関われるとおっしゃって、認知症患者さんのそばにいて声をかけながら手をマッサージしてくださったり、お茶会の時に隣に座ってゆったりとお話をしてくれたりしています。


しかし「現役看護師さん」の場合、職場でも目いっぱい働き、家では家事をこなしているはず。
さらに別の病院でボランティアをするという発想には、私はなかなか至らないのですが、驚くことに現役看護師の方が5名もいらっしゃるのです。

「飾り棚部隊」の方は2名いまして、現役の看護師さんたちです。いろいろなボランティア活動の中で、飾り棚を装飾するのが好きかも知れない、ということでやってもらったらすっかりハマってしまったそうです。
1~2か月に1度くらいの感覚で来られて、季節の飾りつけをしてくださるんですが、回を追うごとに舞台レイアウトが凝ったものとなり、おふたりの独自の世界観やストーリーが出来てきました。
お二人は、それぞれ別の病院にお勤めですが、休みを合わせて一緒に来られます。

7月下旬に現れたおふたり。
今回は海水浴がテーマとか。


私 「これ、いつアイデアを考えているんですか?」
Aさん「もう、四六時中(飾り付けの事)考えています!」とのお返事・・

しかもこの方、夜勤明けに来たんですって!!

参りました。
すごい情熱とエネルギーです。
Aさん「これやってると患者さんやご家族の方から”楽しみにしてます”って声をかけてもらえるんです。それがうれしくて来ています」

そして、このお二人があんまり毎月楽しそうにここに来るのを知った知り合いの看護師さんが
「今日は見学にきました」と言って参加。
さらに「飾り棚部隊」が増える予感です。

今日もこのブログに来ていただき、ありがとうございます。
楽しいって言って何かをしていると必ず人は集まってくる気がします。
それが仕事に直結してもしなくても。

エンゼルケアの研修会

7/31に院内で「エンゼルケア」の研修がありました。
講師の緩和ケア認定看護師市川佳代さん(千葉徳洲会病院)とは、昨年院長とグループ病院を見学した際に、初めてお会いしました。
別な仕事で市川さんの札幌出張を知った私は、図々しくも当院での講義をお願いしたのです。

「エンゼルケア」というのは看護師の用語で、患者さんが亡くなられた後に体を清潔に整え、点滴など身体に入った医療器具を取り除き、メイクをすることを指しますが、広い意味ではご家族の悲しみへの対応も含まれていて、生物学的な「死」よりも前から少しずつ準備教育を始めるとともに、自然な状態への整えと、ご家族が死を受容するための援助を行うものなのです。

市川さんは緩和ケア認定看護師としてご勤務中に、ご自身のお母様ががんの末期であることを知りました。
職場の理解と協力を得て、在宅で看護し自分で看取る決心をしました。
その生活とお見送りした体験が、写真で克明に記録されていました。
ご家族やお母様のご友人たちが集まり、ともに過ごした日々がスライドに映し出されました。
趣味でフラダンスをしていたお母様の死に装束は、一番似合っていたドレスでした。
市川さん渾身のメイクでとても明るく満ち足りたお姿となり、その後のハワイでの散骨に至るまでが、一貫した納得の「エンゼルケア」でした。

こうして講義室に集まった私たちは、市川さんとお母様の最期の日々を追体験させていただきました。
最期の時までを精一杯生き抜いた、一人の女性の息をのむようなお話でした。
一方、看護師として娘として、様々な角度からお母様の姿を見つめ、思いを込め、最善のケアをやりきった姿がそこに映し出されていました。
うらやましい!すばらしい!私はこんなことできなかったなぁ!

市川さんは自分の体の斜め横を手でぐるぐるしながら「今もこのへんに母が漂っていて、ちゃんと私がお話しできるように支えてくれているんです」と茶目っけたっぷりにお話しするのですが、聞いている私にもお母様が笑って隣にいるような気配が感じられ、それが幽霊だとしても温かくほほえましい光景に映りました。
これが生きている人の中にいつまでも生き続ける、ということだなあと思うのです。

市川さんの講義は、終わった後になんだか人と話したくなります。
皆、何かしら誰かを失った喪失感を抱えながら生きていると思うから。
普段はそのことに蓋をして、仕事をしたり生活したりしている。
でも、ときどきこうして蓋を開けて、泣いたり懐かしんだりして悲しみをちゃんと味わうことも大事だなと思います。

市川さん、来ていただいて本当によかった。
グループ病院にこんなに優秀で素敵なナースがいることに感謝します。
また来年もぜひ続きを聞かせてください。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
「大切なのはどれだけたくさんのことをしたかではなく、どれだけ心をこめたかです」(マザー・テレサ)

アコガレの、勝原裕美子さんの講演を聞いてきました!

8/5(土)に、私のあこがれの勝原裕美子さんの講演に出かけてきました。
「キャリア開発を考える」というテーマで、市立札幌病院で行われました。
友人に誘ってもらって、外部の人間なのに一番いい席をget(笑)。

今年の春ごろ、勝原さんの亡くなられたお父様が夢に出てきて、「これまでの事、どれか一つでも欠けていたら、今のおまえはない。まだ終わっていない。お前の人生はこれからや」と声をかけられたのだそうです。
夢から覚めた勝原さんはすぐにその言葉を書き留めて、おそらくなんどもその言葉を噛みしめ、ご自分のキャリアを振り返り、20年前に今の仕事や生活を想像できていたか?想像通りでないなら、何がそうさせたのか?を自問したといいます。

こんな風に導入が始まり、看護師になる前から定年後まで、段階的に看護職が進んできたプロセスをたどりながら、お話は進みました。
看護師には、大きな病院であれば最初に配属された部署や異動した部署によって経験を積む他、自分の興味のある分野を究めてスペシャリストになる道や、管理職に進む道など、さまざまな方向性があります。
非常に有能で人柄も素晴らしい人だけれども、家庭との両立を最優先に考えて、パートで働き続けている人も、私はたくさん知っています。

何を選ぶかは、人それぞれ、ですね。

ある友人は40歳を過ぎてから看護師を目指し、家族と離れ離れに暮らしながら免許を取得しました。働きながら50歳を過ぎてから大学~大学院へと進み、60歳を超えた今現在は非常勤で働きながらも、様々なことを学び、セカンドステージを自ら作り出そうと模索しています。そんな友人に敬意を払いつつも、次のステージに向けて何かお手伝いできないかといつも思っています。
私自身も後継者を育てて次のステージに何をするかを考え準備しなきゃと思いますし、働く職員ひとりひとりのことにももっと対話が必要だなと思いました。

勝原さんの講義は、具体的で答えたくなるような質問が随所に織り込まれ、自分の体験を思い出し、重ね合わせて聞くことができました。
最近私は、人と面談するときには、より具体的で分解された質問がすごく大事だなと思っています。
「こうしてみたら?」ではなく、その人が自ら答えを見つけて進んでいけるような問い。
しかし自分で問いを作るのは結構難しいものです。
勝原さんの資料にはたくさんのヒントが詰まっていました。

そんなことからも、わたしにとってこの講義はまた宝物のひとつになりました。

今日もこのブログに来ていただきありがとうございます。
ちゃっかり写真とサインといただきました。これも宝物です!

市立病院のアジサイ。素敵です。