札幌南青洲病院 看護部

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看護部からのお知らせ

働かないアリにも意義がある

先日の看護学会で「働くアリと働かないアリの”ありよう”からみる個性と組織の存続」というテーマの講演を聞きました。
講師は北海道大学大学院農学研究院生物生態体系准教授の長谷川英祐先生でした。

なんで看護学会でアリの話??と思いながら聞いてみると・・
アリにも働くアリと働かないアリがいて、働くアリだけを集めてコロニー(巣)を作ると働かないアリが出てくるし、働かないアリだけを集めても働くアリが出てくるというお話でした。全員働けば仕事の効率がよくなってみんなで楽に暮らせるんじゃないかと思うのですが、全員で100%働けばいっぺんに疲れてしまう。誰かが疲れて停滞するときに、普段働かないアリが働くことで、組織が維持存続できるのだというのです。それは(こうなったとき働く、という)個別の「反応閾値」によって決まるそうです。

病院組織もそうかもしれません。
私が仕事をしてきたどの組織でも、常に隅々にアンテナを張って、きっちり仕事をする人と、一見休んでる(遊んでる)ようにみられる人とがいます。一日中走り回って仕事しているときに、のんきに宅配ピザの話をしている人がいると、私は「なんであの人はもっと働かないんだろう?」と腹を立てていました。

しかし、昨年自分が当院へ来てからは、私自身が「働かない人」になっているように思います。なぜかってここのルールや人間関係などが見えない間、ひと渡り見回したときの印象は、自立した看護集団だなと思ったからです。そうすると「私がやらねば」みたいな気持ちは霧散霧消して、内部環境をもっとよくするために、さて、次は何をしようかなと思える。あるいは外に向かって何かをしようと思える。
けれども、何か内部にピンチが起きたらば、いつでもなんでもするよ、という気持はある。できるかどうかは別としてね(笑)

これが働かないアリの気持ちにちょっと近いかも知れません。
だから、働かないアリがいるってことは少し余力があるっていうことじゃないかと思うのです。

転職してきた人もコロニーの違いを感じるだろうと思います。それまでのコロニーでは100%働いてきたけれども、別な場所へ行くとルールや人を覚えるまでは一時的に自分の能力は十分発揮できない状況になります。日々コロニーの状況を観察しながら、自分の働き方を探り、求められているのは何かを考える期間が必要です。何が得意なのかを理解され、適切な役割や目標を見つけたり与えられたりして、自分らしさを100%発揮できたら、「働かされてる」というのではなく、幸せに働く、ということになるのでしょうね。

この話をある人にしたところ、みんなが100%働いて「働かない奴はだめだ」みたいに目を光らせているよりは、「いざと言うときは頼むよ」というくらいのアソビがあった方が、きっと組織は長持ちするのだと思う、という風に言われました。

つまり私もあなたも認め合う組織になるってことが大事なんですね。
参考まで⇒https://www.athome-academy.jp/archive/biology/0000001082_all.html

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